日本百名山の一座で、アルプス入門編、初めて行く日本アルプスにもってこいと言われている人気の山、木曽駒ヶ岳。そこで〇〇入門編あるあるをチェック。入門編とは言え、アルプスという名がついている以上、入門編とは名ばかりでキツイのでは?そんな声にお応えする為に、初級者目線での木曽駒ヶ岳を解説します。

木曽駒ヶ岳の特徴

木曽駒ヶ岳は長野県の上松町・木曽町・宮田村の境界にある標高2956mの山で、中央アルプスの最高峰・日本百名山の一座。中央アルプスは伊那市・駒ヶ根市などがある伊那谷の西側にあり、ほぼ3000mに近い山ですが、2612mの千畳敷駅まではバスと駒ヶ岳ロープウェイを使ってアプローチすることができ、初心者でもアルプスの景色が楽しめる場所になっています。

初級者視点の評価

初心者の方や、体力に自信があまりない初級・中級者の方向け評価です。山頂ビールを楽しみに登る初級登山愛好家の完全主観です。簡易度の評価=気楽になればなるほど高い点になる表となりますので、参考程度でお楽しみください。

初心者におすすめの私的ランク6位/50位
簡易度20位/楽しさ1位

初心者におすすめランクTOP30はこちら

結論>初心者にもめちゃくちゃおすすめできる山です! 累計標高差450m、距離4km、コースタイム4hというのは筑波山や神奈川の大山(ケーブルあり)より楽な数値。注意点は序盤の急登箇所。斜度は25度近く、大山の男坂よりあるので、そこをクリアできれば問題ありません。
おすすめポイント
・日本百名山の一座
・ロープウェイ降りたらアルプスの絶景
・日帰り可能
・広い山頂エリア
・中岳・駒ヶ岳山頂から360度の眺望
・山小屋3箇所あり
・缶ビール・トイレキレイ
・駐車場台数あり
・中級者上級者向けルートもあり(宝剣岳は上級者向け)
・下山後駐車場そばに日帰り温浴施設
お気楽度的マイナスポイント
・序盤の急登区間は斜度が高く登りごたえあり
・急登区間での登山道渋滞
・バスチケットとバスに乗る渋滞あり
お気軽にアルプスの絶景が楽しめる分、人気すぎるところ?仕方ありませんが、駐車場からのバスチケット渋滞・バス乗車渋滞・登山道急登箇所の渋滞・帰路の中央道渋滞など、4渋苦?を体験しました。※ちなみに3連休の真ん中、朝4時過ぎ到着で行きましたがかなり並びました。平日×有給取って行けるといいですね!

素点の個人的アバウトルール

登山口へのアクセス

ロープウェイで木曽駒ヶ岳に行く場合は、ロープウェイ乗り場(しらび平)はマイカー規制区間の為、路線バスかタクシーで向かう必要があります。マイカーの場合は菅の台バスセンター、電車の場合は駒ヶ根駅から路線バスをご利用ください。
自家用車でのアクセス

中央道「駒ヶ根IC」~2km・約4分「菅の台バスセンター」
路線バスで約30分・ロープウェイ「しらび平駅」
ロープウェイで約7分半・「千畳敷駅」へ

電車・バスでのアクセス

JR飯田線「駒ヶ根駅」
路線バスで約50分・ロープウェイ「しらび平駅」
ロープウェイで約7分半・「千畳敷駅」へ

ルートマップ(千畳敷駅~駒ヶ岳)

木曽駒ヶ岳の登山ルートと初心者コースのコースタイム※中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイHPより

初級へたれ登山愛好家(筆者)のYAMAP活動履歴から見るルートマップ

木曽駒ヶ岳ルートマップ

※地図はYAMAPの私の活動履歴より※
初心者向けとはいえ、頂上までロープウェイがつながっているわけではなく、千畳敷カールの壁を登り、宝剣山荘に到着するまではかなりの急登ゾーン。以下は急登ゾーンのデータ比較です。斜度24.8度の急坂を一気に登る辛さがどの程度か説明は難しいので、比較参考として、神奈川の大山(男坂区間)とのデータ比較を入れたので参考になればと思います。

区間距離標高差勾配斜度
急登区間400m185m46.25%24.8度
駒ヶ岳の登り300m82m27.33%14.2度
比較参考
大山男坂
(神奈川)
800m291m36.4%20.0度
※比較は私が初めて行った神奈川の大山でキツイと感じた男坂の区間で、今でもキツかった印象がある区間。

難易度とコースタイム

各種登山情報サイトや地元観光協会・山小屋などの情報から調べた情報を元に一般的に言われているコースタイムをご紹介。基本的には地元で得た情報を記載していこうと思っていますが、明らかにハード過ぎるコースタイムの場合は情報サイトを参考に修正させていただいています。※今回のコースタイムは駒ヶ岳ロープウェイHPより
ロープウェイHP・コースタイム

登山口/千畳敷駅
ルート/千畳敷駅~乗越浄土・宝剣山荘~中岳~木曽駒ヶ岳山頂
コースタイム/登り2:00・下り1:50
距離/4.0㎞
 累計標高差/450m

初級へたれ登山愛好家の行動時間

行動時間はYAMAPの行動記録より。比較的リアルな行動時間ではあるものの、GPSの不調や、休憩時間の少なさ(もっと休憩してる?)などは感じる点があるので参考まで。
私のコースタイム・行動時間(休憩込)

登山口/千畳敷駅
ルート/千畳敷駅~乗越浄土・宝剣山荘~中岳~木曽駒ヶ岳山頂
行動時間(休憩含)/5時間30分

登り約2:15(うち休憩30分)・山頂休憩1時間5分・下り2:10(うち休憩30分)

※乗越浄土手前の急登区間は疲れましたが、基本的に登山道も周辺も広く休憩場所には困らずゆっくり登れる。

行程photoギャラリー

行動履歴やこの他の写真はYAMAPにもUPしているので、そちらもよければご覧ください。
いつかはいきたい木曽駒ヶ岳は、やはり最初に行くべき山だった‼の巻

登山口・千畳敷駅へロープウェイまで 

菅の台バスセンター
菅の台駐車場

土日祝は上りも下りも混雑覚悟で
木曽駒ケ岳に行く際に1番の注意するのは混雑渋滞です。気軽に森林限界を超え、アルプスの稜線を歩けることから、めちゃくちゃ人気の山です。日程によりますが、天気の良い土日祝は午前4時前でも駐車場が臨時になり、大行列ができていることも。また、下りロープウェイも待ち時間が多く発生する(2時間以上待つことも)ので、早めの下山(12時前)をオススメします。
早朝指定便
プラスの費用を支払う×事前予約をする形で千畳敷カールに1番乗りできる素敵なプランがあります。私もぜひ利用したかったですが、すでに予約が埋まっており、こちらも大人気でした。

とはいえ!ロープウェイ降りてすぐのこの絶景は混雑のモヤモヤをすべて吹き飛ばすパワーありです!

【序盤】千畳敷~乗越浄土・宝剣山荘

木曽駒ヶ岳登山道
贅沢な風景の遊歩道から

日本一高いロープウェイの駅という千畳敷駅は、外に出た瞬間から森林限界の世界で、目の前にははるか昔に氷河が作り出した地形の千畳敷カールか広がります。スタートしてしばらくは軽いアップダウンの遊歩道が続きますが、遊歩道から離れると、このルートの最大の難所が早速あらわれます。千畳敷カールの壁をつづら折りに登るこの坂は胸突坂とも呼ばれ、かなりキツイ坂になります。道幅も狭い箇所が多くなるので渋滞もしやすいため、逆にゆっくり行けるケースもありますが、後ろから人が来ているときは渋滞を作らないように適度に休憩がてら、休んで道を譲ると良いでしょう。

乗越浄土や宝剣山荘周辺も含め、開けた場所が多いので休憩場所には困りません。

【中盤~終盤】中岳~木曽駒ヶ岳山頂

宝剣岳
宝剣岳を横目に中岳方面へ

宝剣山荘についたら宝剣岳には行かずに中岳方面へ。中岳を越えた先に中央アルプス最高峰・木曽駒ケ岳があります。ちなみに宝剣岳は切り立った岩場、鎖場が連続する危険箇所だらけの上級者向けルートなので、ヘルメットは必携。初心者・初級者はうかつに近づかないようにしましょう。中岳方面も中岳山頂をパスする巻道もありますが、こちらも狭い箇所があるとの事なので広く山頂景色も良い中岳山頂経由がオススメ。中岳〜木曽駒ケ岳の間に頂上山荘もあり、トイレや売店の心配がないのは安心ポイント。最後の駒ケ岳までの登りもキツイですが、最初と比べれば楽。ラスト頑張りましょう!

乗越浄土からはアルプスの稜線歩きで360度どこを見てもキレイ。笑 南アルプスや富士山、八ヶ岳、御嶽山に乗鞍岳、北アルプスまでハッキリ見えます!

木曽駒ヶ岳山頂~下山へ 

木曽駒ヶ岳山頂眺望
木曽駒ヶ岳山頂眺望・御嶽山

木曽駒ケ岳山頂には木曽側の木曽駒ヶ嶽神社と伊那側の伊那駒ヶ嶽神社のお社が2つあり、古くから信仰の対象となっていた山というのがよくわかります。山頂エリアは広く、多くの人が昼食や休憩を取れるスペースがあり、西側から北側には御嶽山・乗鞍岳、北アルプス・槍ヶ岳が見え、北側から東側には八ヶ岳・南アルプスの稜線・富士山、東側~南側には宝剣岳から空木岳方面へ伸びる中央アルプスの稜線がキレイに見える絶景スポットになります。この行程でコースタイム2hは本当に贅沢。下山は宝剣山荘で缶ビールを頂き、ロープウェイ1h待ちを経て下山しました。菅の台駐車場そばには、日帰り湯やお食事処もあるため、寄り道して帰るのもよいでしょう。

山頂で食事をしていたところ友人がまさかのシャインマスカットを持参。笑 保冷剤含めて重かったでしょう。 下山後のお風呂は「こまくさの湯」、カロリーバックの食事は「明治亭」で名物ソースカツ丼(私はソースカツカレー)を頂きました!

木曽駒ヶ岳は初心者向けか

初心者向け評価

※高尾山が⭐4・筑波山が⭐3のイメージ
中央アルプス木曽駒ケ岳はアルプス初心者におすすめというのは間違いありません。さらに登山初心者でも行ける、初心者向けの山でもありました!(自分史上では珍しい山)「アルプス入門編」「北アルプス初心者向け」「テント泊初心者向け」など、色々な初心者向けキーワードが並びながらも「やっぱりキツかった」という山が多い中、ここは本当に初心者でも行けると感じられた山でした!本当にキツイのが序盤に登場するので、「キツくなったら戻る」というのができるという点も良いと思います。ただ、とはいえ、3000m級の山、岩場もある登山道なので、レインウェアや登山靴・防寒具などの装備品はしっかり揃えて、経験者の方と一緒に行くのが良いでしょう。

初心者・初級者におすすめの記事

初心者向け・初級登山愛好家向け記事をおすすめ記事でまとめさせて頂きましたのでよければそちらもどうぞ。

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